Elvis Presleyのヴァイナル盤コレクション完全ガイド
Elvis Presley、いわゆるロックンロールのキングは、ヴァイナル収集の世界で今なお非常に人気の高いアーティストです。1950年代のロカビリーからゴスペル、サウンドトラック、晩年のスタジオ作まで幅広いカタログを残しており、一般的な再発盤から数千ドルにもなる超希少な初版プレスまで、あらゆるタイプのコレクターズアイテムが揃います。
必携のElvis Presleyアルバム(ヴァイナル)
コレクションの基本はRCA Victorから出たセルフタイトルのデビュー盤 'Elvis Presley'(1956)。'Blue Suede Shoes'など代表曲を収録しています。季節ものとして人気の高い 'Elvis' Christmas Album'(1957)は初期プレスが特に収集価値があります。'68 Comeback Special' のサウンドトラックは創作力の復活を捉え、'From Elvis in Memphis'(1969)はアーティストとしての成熟を示す重要作です。1954〜1955年のSun Recordsシングルはコストがかかりますが、ロックの誕生を示す聖杯的存在で、本気のコレクターにとっては必須アイテムです。
希少で高額なプレス
1954〜1955年のオリジナルSun Recordsの78回転や45回転、特に 'That's All Right'/'Blue Moon of Kentucky' は、極上コンディションで$5,000〜$20,000に達することがあります。デビューLPの初回プレス RCA LPM-1254(ラベルに稀な 'Long Play' 表記があるもの)は状態次第で$1,000〜$3,000と評価されます。プロモ盤、カラーヴァイナル、そして日本や英国の外国プレスはプレミアが付くことが多いです。初期RCA 45のピクチャースリーヴは、状態が良ければレコード本体より高値になることもあり、$500〜$1,000に達する例もあります。
収集のコツ
RCAの本物の初回プレスは、デッドワックス(ランオフ領域)のマトリクス番号やラベルの差異を確認することで識別できます。初期プレスはラベル下部に 'Long Play' 表記があり、モノラル盤は銀色のRCA Victorロゴと 'LPM' プレフィックスが付くことが多いです。Sun Recordsのオリジナルは特徴的なroosterラベルや特定のマトリクス番号パターンを持ちます。数多く出回る再発やブートレグには注意し、Discogsなどの資源でプレス情報を照合し、ラベルの書体や色、印刷の質を記録例と比べて確認してください。
価格ガイドと市場動向
1960〜1970年代の一般的なElvis再発盤は通常$5〜$20で取引され、新規コレクターの入り口として手が届く価格帯です。サウンドトラックなどの中級コレクタブルは良好な状態で$30〜$150程度が目安。希少な初回プレスやSun Recordsの資料の市場はここ10年で堅調に価値が上がっています。コンディションが最重要で、VG+ と NM の差で価格が半分になることもあるため、予算の範囲でできるだけ良好な状態の個体を選ぶのが得策です。
主要なプレス盤とその違い
Elvis Presleyのコレクターにとって、初期プレスと後年の再発盤の違いは、フロントカバーそのものよりも、レーベルやジャケット、デッドワックスの刻印に表れることが多い。1956年にRCA Victorから発表されたデビューLP、Elvis Presleyはその好例だ。アメリカ初期のモノラル盤には、上部に長い「His Master’s Voice」の犬のロゴを配した黒いRCA Victorレーベルが使われている。一方、1960年代の再発盤になると黒レーベルのデザインが変わり、やがてオレンジ・レーベルへと移行する。正真正銘の初期盤なら、当時仕様の厚手のボール紙ジャケットに加え、ランアウト部には機械刻印によるマトリクス情報が入っているはずだ。 Elvis’ Christmas Albumも、ジャケットの細部が重要になるタイトルだ。1957年のオリジナル盤は、ジャケットの胸元の写真部分に金色のステッカーが貼られていることで知られている。後年の盤では、このステッカーの再現が異なっていたり、オリジナルの意匠自体が省かれていたりするものも多い。ここでもレーベルの仕様が、1950年代のプレス盤と、一般的な1960〜70年代の盤を見分ける手がかりになる。 Elvis Is Back!では、1960年に発売されたアメリカ初回のモノラル盤とステレオ盤が特に人気だ。オリジナルの黒いRCA Victorレーベルや、深溝盤時代の製造上の特徴が重要な判別ポイントになる一方、後年のオレンジ・レーベル再発盤ははるかに数が多い。From Elvis in Memphisについては、正真正銘の1969年初回盤は、廉価盤シリーズや後年の海外再発盤よりも前のものだ。通常は、オリジナルのオレンジRCAレーベルと、当時の仕様によるジャケットの作りが確認でき、後年盤に見られる薄手のジャケットとは異なる。
価格を左右する要素
Elvisのアナログ盤では、今なおコンディションが価格を最も大きく左右する。ジャケットの状態が良く、盤面も実質的にNear Mintと呼べるほどきれいな個体なら、同じレコードのVery Good品の数倍の価格になることもある。特に1950年代のRCA作品では、リングウェアや底抜け、スピンドルマークが生じていることが多いためだ。大まかな目安としては、後年の一般的な再発盤ならVG+で10〜30ドル程度。一方、人気アルバムの魅力的な初期プレスは75〜200ドルあたりから始まり、盤とジャケットの状態が抜群ならさらに上がっていく。 次の価格要因となるのが希少性だ。ホワイトレーベル・プロモ盤、放送局向けの見本盤、短期間だけ製造された輸出盤や特定の国向けプレスは、標準的なアメリカ盤を上回ることがある。もともとコレクター人気の高いタイトルなら、なおさらだ。カラーヴァイナルも評価に影響するが、Elvisの場合は1950年代の中核的なカタログよりも、後年の記念盤に見られる要素と考えたほうがいい。初回盤は通常、オレンジ・レーベル盤や廉価盤の再発より高値が付く。ただし、そのプレス仕様を明確に特定できることが前提となる。 原産国も価格に影響する。初期のアメリカ盤が基準とされることが多い一方、イギリス盤、ドイツ盤、日本盤にも、音質や希少性、独自のジャケットを理由にコレクターを惹きつけるものがある。そのため、同じアルバムでも、プレスの種類、付属品の完備状況、グレードによって、20ドル程度から数百ドルまで価格に大きな幅が生じる。
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