Fleetwood Macのバイナル収集完全ガイド
Fleetwood Macは、ブルース・ロック期からポップ寄りの名盤まで幅広いディスコグラフィを持ち、レコード収集の世界でも人気の高いバンドです。特にRumours期のリリースはコレクターに強く求められており、Peter Green在籍期の英国盤ブルース作の希少プレスから、マルチプラチナを獲得した時代の良好盤まで、あらゆるコレクション志向に応えるアイテムがあります。
必携のFleetwood Macアルバム(バイナル)
コレクションに欠かせない一枚はRumours(1977)。『Dreams』や『Go Your Own Way』などを収録し、史上でも屈指の売れ筋盤です。Lindsey BuckinghamとStevie Nicks加入後のFleetwood Mac(1975)は商業的ブレイクの記念碑的作品。Tusk(1979)は野心的なダブルLPで実験性を示す作品です。初期のThen Play On(1969)はギターの伝説Peter Greenが最後に参加したアルバムで、英国ブルース・ロックの源流を伝えます。Mirage(1982)は洗練されたプロダクションと良質なソングライティングで、基本の5枚に加えたい盤です。
希少で価値のあるプレス
1968–1969年の初期3作のオリジナルUK Blue Horizonプレスは、近状態(near-mint)だと高額取引されます。Rumoursの初回プレス(Warner Bros.)は特定のマトリクス番号(BSK 3010-A1/B1)が付くものが人気ですが、一般的なプレスは手頃です。1975年のFleetwood MacのオリジナルUK Repriseプレスは、テクスチャード・ゲートフォールド仕様が米国盤より評価が高くなりがちです。限定のカラーヴァイナルや、Mobile Fidelity Sound Lab(MFSL)のオーディオファイル・プレスは高額で取引されます。1970年代の日本盤は帯(オビ)付きで音質とパッケージの完成度が高く、コレクターに重宝されます。
収集のコツ
初回プレスを見分けるにはランアウトグルーヴ(溝外周)に刻まれたマトリクス番号を確認し、Discogsなどのデータベースと照合しましょう。Warner Bros.やRepriseなどのレーベルはデザインが時期で変わるため、各リリース期のラベルバリエーションに慣れておくことが重要です。オリジナルのインサート、ポスター、歌詞カードは価値に大きく影響し、特にTuskの凝ったパッケージは要チェックです。状態が何より重要なので、盤面のキズや再生テストの可否を確認してください。Rumoursは多く再生されてきたため、ミント盤はますます希少になっています。
価格ガイドと相場動向
Rumoursの一般的なプレスは$10〜25程度と入手しやすく、新規コレクターの入り口に適しています。Peter Green期の初回プレスは状態によって$50〜200が目安で、モノラルの希少ミックスは更に高額になります。MFSLなどのオーディオファイル盤は通常$75〜150で、未開封だとさらに高くなることがあります。Fleetwood Macのバイナル市場は安定的に価値が上昇傾向にあり、特に1975〜1982年のクラシック期の良好盤は人気が高いです。
主要なプレス盤とその違い
Fleetwood Macのカタログには、一見するとよく似た盤が多いため、製造時のちょっとした手がかりが重要になる。Rumoursの場合、最も人気の高い初期US盤には通常、テクスチャー加工のジャケット、歌詞インサート、Warner Bros.のヤシの木ラベルが付いている。デッドワックスでは、Kendunカットなどの初期マスタリング刻印を探すコレクターが多い。これらはオリジナルの製造ロットと結び付けられることが多い一方、後年の国内再発盤には、より無難で個性の薄いリカットや、1980年代以降に見られる別デザインのWarnerラベルが採用されているケースが多い。 1975年のFleetwood Macは、正真正銘のUSファースト・プレスなら、通常はRepriseのタンカラーの蒸気船ラベルで、オリジナルのエンボス風ジャケット仕様を備えていることが多い。後年の廉価盤ではラベルのデザインが変更され、アートワークが似ていても、初回盤ならではの雰囲気が失われている場合がある。 Then Play Onも、どの国でプレスされたかが重要なタイトルだ。青いHorizonラベルを使用したオリジナルUK盤は、後年の再プレス盤やUS盤の各バリエーションとは明確に異なり、収録曲の構成にも違いがある。決め手になるのはUK盤特有のジャケットとラベルの組み合わせで、一般的には後年のCBS系再発盤やカタログ再発盤よりも初期盤のほうが好まれる。 Tuskは比較的見分けやすい。初期US盤は、カスタム・インナースリーブとポスター/インサート類を含む、しっかりした2枚組仕様で発売された。後年の再発盤では付属品が省かれていることが多く、その点だけでもコレクターズアイテムとしての評価に直結する。
価格を左右する要素
Fleetwood Macのレコード収集では、コンディションが価格を最も手早く押し上げる要素になる。Rumoursのような一般的なタイトルなら、状態の良いVG+のUS盤で15〜25ドル程度だろう。しかし、付属品がすべて揃った、本当に状態の良い初期盤なら40〜80ドルのレンジに入ることもある。同じアルバムでも、リングウェアやスピンドルマークがあり、再生時のノイズが目立つ盤は、技術的には初期プレスであっても価格が急速に下がる。 より大きな価格差を生むのは、希少性に関わる要素だ。タイミング・ストリップ、ゴールド・スタンプ、ホワイト・レーベルを備えたプロモ盤は、特に1970年代のタイトルでは通常の市販盤を上回ることがある。プレス国も重要だ。Peter Green在籍期のアルバムの初期UK盤は、後年のUS盤やヨーロッパ盤の再発より高値が付くことが多い。プレス枚数が少なく、オリジナル・リリースとの歴史的な結び付きも強いためだ。カラーヴァイナルや現代のブティック系再発盤も人気を集めることはあるが、正真正銘のファースト・プレスより自動的に高価になるわけではない。希少性と需要の両方が揃って初めて、価格は上がる。 大まかな目安を挙げるなら、一般的な後年再発盤は20〜35ドル程度、主要アルバムの状態の良いファースト・プレスは、タイトルや付属品の完備状況によって40〜120ドル前後に収まることが多い。さらに希少な初期UK盤やプロモ盤のバリエーションになると、それを大きく超える場合もある。価格の幅を生むのは、コンディション、各パーツがオリジナルかどうか、プレス工場の評価、そしてその時点で比較対象となる同等品が何枚出回っているか、といった要素だ。
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